英検準1級に合格するには何点とればいいの?
2015年度までは英検準1級の1次試験は総合得点で約7割あれば合格していました。
しかし2016年度第1回検定からCSEというスコア方式が導入されました。
そのため1次試験のリスニング(L)、リーディング(R)、ライティング(W)でバランスよく得点することが合格のカギとなっています。
実際に私が2020年度7月度実施の英検準1級に合格したスコアやデータをもとに、合格するための目標スコアを検討しました。
この記事は次のような悩みを抱えている人におすすめです。
- 英検準1級の合格スコアを知りたい
- 英検準1級1次試験で苦手分野がある場合の技能別目標スコアが知りたい
- 英検準1級2次試験で合格するためのコツを知りたい
英検準1級の1次試験、2次試験の合格スコア
英検のホームページには各級の合格基準スコアが記載されてます。
各級の合格基準スコア
英検準1級
1次試験:1792(2250満点)(測定技能:R・L・W)
2次試験:512(750点満点)(測定技能:S)
引用元:英検ホームページ、英検CSEスコアでの合否判定方法について
またスコアの特徴として次の3つがあります。
(引用元:英検公式HP、英検CSEスコアでの合否判定方法についてから抜粋)
1.技能ごとにスコアが均等に配分されている
リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングと4技能は問題数に関係なく750点満点です。
つまり問題数(WとSについては16点、39点満点)が少ないほど1問あたりのスコアへの影響は大きいです。
たとえば
技能 | 問題数 | 1問(1点)の全体に 占める割合 |
リスニング(L) | 29問 | 3.45% |
リーディング(R) | 41問 | 2.44% |
ライティング(W) | 16点満点 | 6.25% |
つまりリーディングで1問間違えたダメージよりもリスニングで1問間違えた時のダメージのほうが大きいです。
2.同じ正答数であっても受験回によりスコアが異なる
スコアは毎回統計的手法を用いて算出されるので、各回ごとにスコアが変わります。
たとえばリスニングで29問中21点とったとき換算スコアが
あるときは602点、
またあるときは597点
とばらつきます。
3.合格するには、技能のバランスの取れたスコアが重要である
冒頭でも説明したように2015年までは総合点(素点)で約7割とれば合格でした。
ですが2016年度からは各技能ごとに均等にスコアが配分されるので得点の取り方によっては合格できなくなりました。
たとえば各技能の得点が次のようだとします。
(2015年度までは以下のような配点でした)
- L:34点満点
- R:51点満点
- W:14点満点
L | R | W | Total | |
2015年度 (素点) | 34/34 | 51/51 | 0/14 | 85/99(約86%) →合格目安の7割 越えなので合格 |
2016年度 (CSE) | 750/750 | 750/750 | 0/750 | 1500/2250 合格基準の1792以下 なので不合格 |
この場合
- 2015年度はLとRが満点で、Wが0点という極端な得点:合格
- 2016年度以降:不合格
もう一つ逆のパターンの例をあげると
L | R | W | Total | |
2015年度 (素点) | 22/34 | 30/51 | 14/14 | 66/99(約66%) →合格目安の7割 以下なので不合格 |
2016年度 (CSE) | 573/750 | 595/750 | 750/750 | 1918/2250 合格基準の1792以上 なので合格 |
換算には素点を英検のホームページの「英検 CSE2.0スコア確認システム」で検証しました。
次の通りです。
この場合
- 2015年度はLが64.7%、Rが58.8%、Wが満点でもトータルで66%:不合格
- 2016年度はL、Rが55~65%くらいの正答率でもWが満点のおかげで稼げている:合格
つまり
- 3技能のうち満点もしくは9割以上のスコアが1つでもあれば、合格可能性は高い
- 逆に1技能でも極端に低いスコア(50%以下)があると、残りの2技能でカバーする必要があり挽回は難しい
合格するために設定する目標スコア
受験者によって得意・不得意の科目があるよね?
私はリーディングとリスニングが得意でライティングが苦手です。
今回合格した英検準1級の目標と結果のスコア(素点/CSE)は次の通りでした。
L (29問/750) | R(41問/750) | W (16点/750) | 合計 | |
目標 | 22 | 31 | 12 | 1792 (合格基準) |
結果 | 22(616) | 35(632) | 13(593) | 1841 |
各技能、目標通りに得点できました!
ほかにも
- リスニングはTOEICでも450点以上毎回とれるから得点源にする!
- 英語で日記やメールを日常的に書いているのでライティングには自信がある!
などといろんなパターンが考えられます。
合格するために必要な目標スコアを得意、不得意分野別に設定してみました。
CSEスコアで600をとるために必要な素点の目安
1次試験の合格基準が【1792】なので3技能とも600あればギリギリ合格できます。
なので各技能600取るための素点を調べました。
(※あくまで目安なんで受験回により振れ幅があります)
L (29問/750) | R(41問/750) | W (16点/750) | |
目標(素点) | 20、21 | 28、29 | 13 |
得点率 | 69~72% | 68~71% | 81% |
CSE(予想) | 600前後 | 600前後 | 600前後 |
CASE1.苦手な分野がないor得意な分野がない
全て平均的に試験対策する基本パターンです。
過去問を解いて安定して60%前後とれる人が目指しやすいです。
L (29問/750) | R(41問/750) | W (16点/750) | |
目標(素点) | 21~22 | 27~29 | 12~13 |
得点率 | 72~76% | 66~71% | 75~81% |
CSE(予想) | 600~620 | 590~610 | 580~610 |
CASE2.ライティングで満点取る自信がある
Wで満点取れたらLとRで残り1042点取るだけで合格できます。
この場合はL、Rとも50%あれば合格できると予想されます。
L (29問/750) | R(41問/750) | W (16点/750) | |
目標(素点) | 12~14 | 19~22 | 16 |
得点率 | 41~48% | 46~54% | 100% |
CSE(予想) | 530~560 | 530~560 | 750 |
ただしWで満点取るには
- 内容・構成がきちんとできている
- 文法や語彙のミスなどのケアレスミスがない
ことなどが条件ですので対策をしておかないと難しいです。
実際の英検準1級英作文対策には次の参考書がオススメです。
使い方についてはこちらの記事の「英作文で高得点をとるために」で紹介しています。
CASE3.リスニングで高得点をとれる。
リスニングで9割近く得点できる、
もしくはTOEICのLで450以上取れる
のなら680点は取れますのでRとWで1112点以上を目標にします。
Wは1点ごとにスコアが大きく変わるので最低でも10点/16は欲しいところです。
L (29問/750) | R(41問/750) | W (16点/750) | |
目標(素点) | 26~29 | 23~ | 10~ |
得点率 | 90%~ | 56%~ | 63%~ |
CSE(予想) | 680~750 | 560~ | 540~ |
2次試験の合格目標
512点/750満点とればいいのですが、
素点では23できれば24点がボーダーラインであることが多いです。
内容、配点、目標得点は次の表の通りです。
目標(素点) | |
ナレーション(15点満点) | 10 |
Q&A(4問×5点=20点満点) | 12 |
アティチュード(3点満点) | 2 |
合計(38点満点) | 24(63%) |
とくにナレーションは練習しないと2分間でうまく説明できないと思うのでみっちり練習しておきましょう。
この問題集が対策するにはオススメです。
14回分予想問題があるので全てのナレーションを説明できるようになれば合格可能性は高まります。
スピーキング対策については別記事で紹介予定です。
まとめ
英検準1級の合格目標を具体的な例をいくつかあげて解説しました。
- 1次試験の合格には3技能のバランスが重要
- LもしくはWで満点近くとれる実力なら残り2技能のスコアが多少悪くても十分合格できる
- 2次試験は素点で24点(63%)がボーダーなことが多い
最後までお読みいただき、ありがとうございました。